統一会堂の見どころ
統一会堂の庭園
正面の門をくぐると直径102mの楕円形の芝生があり訪問者を魅了します。
手入れの行き届いた円形の芝生の中央には噴水が流れ、さわやかな涼の雰囲気を作り出します。
統一会堂の建物の設計はベトナム建築の第一人者であるゴー・ヴィエット・トゥ氏が手掛けたもの。「ベトナムのホワイトパレス」とよばれる左右対称のシンメトリーの白亜の建物は、ホーチミンで最も美しい建築物として評されています。
豪華絢爛の内装
正面を入って1階には内閣会議室、宴会室、応接室が並びます。国賓を迎えただけあって、黄金の刺繍が施された絨毯がひかれた内装も豪華絢爛。
特に国書提出室では、ベトナムの歴史物語が描かれた漆画が飾られており、ひときわ華やかな雰囲気にあふれています。
2階には大統領作戦室があります。地図が掲示されており、南ベトナムの状況を分析が行われていました。
この部屋の奥のドアからは地下道に通じており、緊急時にはタンソンニャット空港までの地下経路として確保されていました。
3階に大統領のプライベートスペース
3階は大統領家族のためのスペースになっており、宴会室や図書室、娯楽室・ビリヤード台、そして映画館まであり、当時の華やかな貴族達の社交場としての生活が伺われます。
多くのベトナム国民がベトナム戦争で混迷と悲惨を極めた一方で、このような華美で贅沢な生活を送っていた大統領とその家族の生活跡には、深く考えさせられるものがあります。
地下室に眠る軍事施設
地下に降りると一変して物々しい雰囲気に包まれます。爆撃の被害を避けるために、統一会堂の地下は軍事機密室として極秘使用されていました。
重要な軍事指令が決定された大統領指令室や、敵の暗号を傍受した暗号解読室、アメリカと連絡をとりあっていた通信室などが当時の姿のまま残されています。ベトナム戦争時の生々しい光景が浮かびあがり、緊張感が伝わってきます。
屋上のヘリポート
屋上には南ベトナムからの緊急時の脱出用に使われたヘリポートがあります。近くには赤い丸もあり、実際に爆弾が落とされた後を記しています。
この場所は展望台にもなっており、正面にまっすぐ伸びる一本道のレユアン通りが見えます。このレユアン通りを解放軍が戦車で進軍してきたとき、時の大統領ズオン・バン・ミンはどのような気持ちでその光景を眺めていたのでしょうか。
当時の多大統領の気持ちを考えながらこの場所に立つと、歴史の1ページに出会う感慨深いものが起きるはずです。
敷地内にある終結を象徴する戦車
1975年4月30日、解放軍が戦車がフェンスを突き破り大統領官邸に突入すること、南ベトナム政権は終わります。
その「無血開城」の様子はテレビを通じて世界に放送され、歴史上で「サイゴン陥落」と呼ばれました。ベトナム戦争終結の日であり、一つの国家が終焉を迎えると共に、ベトナムが新しい歴史を一歩踏み出した瞬間です。
敷地内には、実際に当時フェンスを乗り越えた戦車が展示されおり、歴史の証言者として、今もその姿をとどめています。
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- アクセス
- ドンコイ通り周辺(HIS支店から徒歩8分)
- 統一会堂の住所
- 135 Nam Ky Khoi Nghia, Quan 1
- 統一会堂の入場時間
- 7:30〜 11:00, 13:00〜16:00
(特別な行事がある時は入場できない場合がある)
- 料金
- 3万5000VND