世界遺産ホイアン旧市街の観光情報｜ランタンが彩る美しい古都

ホイアンの象徴と言われ、ベトナム紙幣にも描かれている来遠橋。
16世紀にこの地に憧れ、朱印船貿易によって移り住み、日本人街を形成した先人たちによって架けられた事から別名「日本人橋」とも呼ばれ、私達にとっても非常に縁の深い木造橋です。

日本人街と中国人街をつないだ来遠橋は、和と中華が折衷する独特の建築様式。細部に至るまでに精緻な装飾に、往時の人々の心意気を感じられます。橋の両側には、造り始められた犬年と完成した申年を模したユニークな像が並び、橋を往来する人々の安全を見守っています。

来遠橋の中央に位置するカウ寺からは、トゥボン川まで広がるホイアン旧市街のパノラマが広がります。遥か400年前にもこのホイアンの地を訪れた日本人たちが同じ景色を眺めたことに思いを馳せると、とてもノスタルジックな気持ちになれます。

来遠橋から徒歩1分のフーンフンの家を訪ねれば、18世紀のホイアンに住んでいた人々がどのように生活していたのか浮かび上がってきます。
国際都市ホイアンを象徴するように、土壁はベトナム式・柱や扉は中華式・屋根は日本式の3ヵ国の建築様式が折衷し、程よく調和した妙な居心地の良さを感じられます。

自然光の差し込む2階建ての家屋内の至る場所に、台風とともに生活を営んできたホイアンの人々の工夫が見て取れます。
特に天井は必見。取外し可能な四角い窓が区切られ、頻発した洪水の被害の際でも荷物の持ち運びが簡単に出来る仕掛けになっています。

繁栄と幸運を意味する鯉の装飾をあしらった2階のテラス席からは、来遠橋から通りを往来をする人々の流れを眺められます。豪商フンフーンが、この景色から世界へと繋がる海洋貿易をどのように夢見ていたのか、心地よい古都の風と共にその思いに馳せてみてはいかがでしょうか。

17世紀にホイアンに住んでいた福健省出身の華僑によって建てられた中華建造物。豪華絢爛な装飾で彩られた門構えをくぐり、華やかな中華様式の庭園を過ぎると「天后宮」が見えてきます。
巨大なうず巻型の赤い線香が天井から無数につり下げられた天后宮内は、とても情緒あふれる景色。この線香の火が消えるまでの間は、ずっと祈りを捧げることに相当すると信じられています。

ろうそくの炎がゆらめき、線香のけむりがたゆたう厳かな雰囲気は、今も変わらない華僑の人たちの篤い信仰心を物語っています。
ダナン中心部とはまた違った情緒が漂い「異国の中の異国」に出会う事ができるホイアンでも特別な場所です。

どこを切り取っても絵画のように美しいホイアンにおいて、一際美しいのがトゥボン川沿いの風景。青空に映える黄色い家屋が軒を連なり、旅行者が思い描く「ホイアンらしい」風景が広がります。
川沿いにはレストランやカフェ、路面ショップや屋台で賑わい、のんびり散策しているだけでも楽しい気持ちになります。

せっかくなのでアンホイ橋を渡って対岸に行ってみていかがでしょうか。川面に映り込む素敵すぎる旧市街の街並みを眺めることが出来ます。
遠くから聞こえてくる対岸の喧騒も、どこか別世界のよう。のんびりした時間を過ごしながら「ホイアンらしさ」を感じるのに、これほど最適な場所は少ないです。

小船に乗ってホイアン一帯を巡る、川下りを楽しむことが出来ます。
船から眺めるホイアンの風景は、陸からとはまた違った素敵なホイアンの表情。心地よい風に吹かれて、贅沢なひとときを。

ベトナム伝統の平家屋を改装して造られたお洒落な古民家カフェやレストランが並ぶ、ホイアン旧市街のメインストリート。来遠橋から伸びる目抜き通りは、昼間はノンラーを被ったベトナム人売り子やシクロに乗った観光客が往来し、今も変わらぬ古都の風情を感じるヒストリカルエリア。

夜になれば観光客で賑わう通り一帯にランタンが灯り、より華やかな夜の表情へとその装いを変えます。赤・青・白・黄色などランタンが続くチャンフー通りは、思わず息を呑むほど美しい景色。
幻想的なランタンに浮かぶ街並みを散策すれば、まるで中世アジアの世界を旅しているようなジャーニー気分になれます。
通りのあちらこちらに、食欲そそるチャーシューや焼き鳥のいい香りを漂わせる屋台。食べ歩きをしながら街歩きを楽しむのも、乙なものです。

夜のホイアン旧市街の中でもひときわ幻想的なのが、バクダン通りから眺めるトゥボン川の景色。川の水面にライトアップされた街並みの景色が反射し、うっとりするほど美しい風景が浮かび上がります。
「夜の街を散策しないと、ホイアンの良さはわからない」と言われる意味が、何となくわかるのではないでしょうか。

川沿いにはお洒落なBARやカフェも並び、旅行者で賑わっています。テラス席はトゥボン川のライトアップを眺める絶好の特等席。
昼間とはまた違う艷やかなを表情を見せる旧市街。時間がすぎるのを忘れさせてくれるノスタルジックな空間が、そこにはあります。

来遠橋
ホイアンのシンボルである来遠橋も夜になればライトアップされて、より幻想的な雰囲気に。かつて日本とベトナム、異国の交流を結んだ架け橋は、400年を経た今も多くの観光客で賑わう人気のスポットです。

アンホイ橋
トゥボン川にかかる色鮮やかにライトアップされた幻想的なアンホイ橋。この橋を渡ると、観光客で賑わうナイトマーケットに続く道へとつながっています。
「多くの観光客で賑わうモダンなナイトマーケット」と「時が止まったような郷愁香る旧市街」をつなぐアンホイ橋はまるで、時代の異なる2つの別世界をつなぐ時の架け橋。この橋が500年前の中世ベトナムにつながるタイムトンネルであっても不思議ではない、この街はそういう場所です。

幻想的なランタンの光と活気づく人々の賑わいに誘われるように歩いていくと、目の前に広がるのがホイアン名物の「ナイト・マーケット」。
色も形も異なる様々なランタンに彩られた露店が並ぶ光景は圧巻！思わず写真に撮ってしまいたくなるほど、幻想的な世界が広がります。
アジアン･テイストな雰囲気の優しい灯りは、見ているだけで穏やかな気持ちになります。

ナイト・マーケットでは大小様々なランタンも購入出来ます。露店の店主と交渉を楽しむのも、アジア旅行ならではの醍醐味の1つ。
ランタン以外にも、女子心をくすぐるベトナム伝統工芸品やアクセサリーなどお土産にも最適な商品が並び、まるで縁日のような雰囲気にワクワクせずにはいられません。
眺めているだけでも楽しいので、冷やかしがてらブラブラと露店散策に出かけてはいかがでしょうか

「人々が集まって語り合うヨーロピアン・カフェ」というオーナーの理想が形になった老舗カフェ。活気あるホイアン旧市街の中にありながら、ゆったりとした雰囲気の中でお食事が楽しめる人気のカフェです。
最初は西洋人パティシエを招聘し、本格的なケーキやベーカリー、アイスクリーム販売から始まったカーゴ。今では、このお店の本格スイーツや西洋料理を目当てに、ホイアンに訪れる人も少なくありません。

素敵なレストランは一番いい時間にどうぞ。
夕方5時頃になると街にランタンが灯り、ロマンティックな夜の表情へと変えるマジックアワーが始まります。ノスタルジックなホイアンの魔法が、ムード満点の素敵なディナータイムを演出してくれます。
混み合うために、テラス席をご利用の場合は事前予約を忘れずに。

メインストリートのチャンフー通り沿いに位置する人気レストラン。来遠橋から徒歩3分という好立地も魅力的です。
揚げワンタンやカオラウなどのホイアン3大名物をはじめとしたホイアン料理や、南国スムージーなど多彩なメニューが揃っており、街歩きの休憩や夕食にも最適です。

ホイアン古建築で調えられた伝統様式のレストランは、観光客でにぎわうチャンフー通りの雑踏を不思議なほど感じさせない空間。黄色い内壁と古い木の梁が特徴の、ホイアン伝統の趣深い内装にも落ち着きを感じます。
けして華やかではない、でも昔と変わらず今も残る粋な佇まいは、なぜだかとっても居心地の良い気持ちにさせてくれます。

ホイアン旧市街を思う存分に満喫するなら、観光だけだともったいない！
歴史香る建築物をリノベーションした情緒あふれる古民家カフェで、のんびりカフェタイムをたしなむのもホイアンの魅力の一つ。
当時の調度品やアンティークをそのままインテリアとして使用しているカフェ内は、まるで骨董品店のようなノスタルジックな雰囲気で、旅の疲れを優しく癒やしてくれます。

そんなホイアンの古民家カフェの中でも、今最も話題になっているのがフォトジェニックカフェ「ファイフォコーヒー」。ファイフォとは、かつてこの街に住んでいた欧米人がホイアンを呼んでいた名称です。
ルーフトップのテラス席からは、ホイアン旧市街が一望。澄み渡る青空に映えるパステルイエローの街並みを背景に、まるで絵画のようなSNS映えし間違いなしの写真が撮れます。