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バリ島で最も美しい舞踊といわれる宮廷伝統舞踊
優美な魅力が凝縮されたバリ島で最も華麗で美しい伝統舞踊レゴンダンス。中世の王朝詩やヒンドゥーの抒情詩、ラーマーヤナをモチーフにしたものや、蝶や魔物を表現した物語など様々な演目が行われます。
特に世界的に知られる「ティルタ・サリ」はバリ島で最も有名な伝統舞踊団。世界中で公演ツアーを行うだけあって、一糸乱れるぬ動きでシンクロする姿は、まさに芸術の極み。宮廷舞踊を発端としているレゴンダンスを極めた一流ダンサーたちの手の美しい動きや、くるくると変わる目の動きに魅了されること間違いなしです。
煌びやかな民族衣装に身を包んだ踊り子が壮麗な音楽にあわせて描く宮廷絵巻。人々の神への祈りが紡ぐ神聖な舞は「愛の神」ガムランが復活したように、幻想的な美しさです。
- サレンアグン宮殿
- バリ島中央部のウブドは緑豊かな芸術の街。バリ島の美術・工芸・音楽・舞踊など伝統的かつ斬新なバリ島文化の中心地として、多くのリ旅行者を魅了しています。夜になれば、宮殿や寺院など村のあちこちでガムランの演奏が鳴り響き、伝統舞踊が舞われます。その内容も多彩であり、日替わりで舞踊を堪能できます。
特に有名なのがサレン・アグン宮殿。16世紀に建造されたウブドの王族の居住で、毎晩、中庭でレゴンやバロンなどの伝統舞踊が行われます。
ウブドの中心部にあるためアクセスも便利。予約無しで気軽に鑑賞できますが、いい席で鑑賞したい場合は事前予約がオススメです。
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バリ・ヒンドゥー教の思想を表した善と悪の伝説を、壮大な舞踊で知る
太古から災いから守るための宗教儀式として行われてきたバロンダンス。バロン(聖獣)と邪悪な魔女ランダとの果てしない戦いをモチーフにした結末のない物語は、人々の心の中の葛藤を描いているとも言われています。
相対する善と悪が消えることはない、どう対峙していくかというバリ・ヒンドゥー教の根底にあるルアビナダ(二極対立の世界観)が舞踊の背景にはあります。もともと宗教儀礼として誕生し、何世紀もの時間をかけて多様化を遂げたバリ島舞踊には、「陰と陽が永遠に拮抗してこそ世界の拮抗が保たれる」というバリ島ならではの独自の世界観と宗教観が垣間見えます。
バロンダンスの最大の見所は、トランス状態になった戦士やバロンとランダとの戦い。手に汗握る圧巻のパフォーマンスは興奮間違いなし!まるで実際に生きているかのように愛嬌あふれるバロンの姿からも目が離せません。
その時々によって結末が変わるというバロンダンス特有の演目の決着にも注目です。
- ガムラン
- バリ島伝統舞踊を盛り上げてくれる民族音楽ガムラン。インド洋を表すがごとく荒れ狂うように響き渡る山場あり、ウブドのライステラスのように静寂に満ちた調べありで、舞踊に多様な表情の彩りを与える重要な役割を担います。
中世バリ島王朝時代より、宮廷でも長らく愛されてインドネシア伝統舞踊ガムラン。多様な楽器によって生み出される合奏は、両面第鼓と主旋律を奏でるウガルに導かれて、一糸乱れぬダイナミックなハーモニーが生み出されます。
心魂を揺さぶる躍動的な音のうねり、その神秘的なハーモニーは、心の琴線に響き渡ります。いにしえの王族たちも酔いしれたバリ島伝統舞踊の優美な舞を、ガムランの神秘的な音色に合わせてご堪能下さい。
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海と炎と祈りのシンクロが作り出す、摩訶不思議な合唱舞踊
ヒンドゥの神様が降臨するための音楽にあわせて、踊り手が円陣になって大合唱する宗教儀式を起源とする、特徴的なリズムを刻み続けるバリ島伝統の合唱舞踊。今では古代インドの二大抒情詩の一つである、英雄ラーマ王子の物語「ラーマヤナ」を組み合わせて上演しています。
特に有名なのがウルワツ寺院でのケチャックダンス。インド洋にゆっくりと太陽が沈む頃、闇を破るようなガムランの音に合わせて「チャッ、チャッ、チャッ」という掛け声とともに舞踊は始まります。
断崖絶壁の上で繰り返されるトランス状態になった躍り手の鬼気迫る合唱とダンスの大迫力、そして炎の熱気と、古典舞踊の祈りがミックスされた時間はとても幻想的。複雑精緻なリズムを刻むガムラン、そして集団トランスから生まれる神秘的なケチャは、観るもの全てをバリ島の深淵の世界へと導くような不思議な魅力があります。
- ウルワツ寺院
- インド洋の荒波が打ち寄せる高さ70mの断崖絶壁の上に立つ、海の精霊が祀られたウルワツ寺院。美しい夕陽の名所として知られる名刹ウルワツ寺院は、数あるバリ島の寺院の中でも圧倒的な人気を誇ります。
またケチャクダンスの名所として知られるウルワツ寺院。海に沈む太陽をスタートに幻想的な声のガムランが鳴り響くと、ウルワツ寺院の境内ではケチャクダンスが行われ、インド洋を守る祈りが日々捧げられるます。
踊り手たちが刻む神秘的なリズムと観賞する観客の熱気が、ウルワツの空に吸い込まれるような不思議な空間を体験すれば、なぜバリ島の人々がこのケチャックダンスを長年大切にしてきたか、その理由がわかるはずです。